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2012年11月

2012/11/24

西域-中亜語文学国際学術研討会(その2)

2012年11月24日(土)
今日はなんと朝8:00からセッションが始まる。起床,身支度をすませて7:00にホテルで朝食,そのまま7:30ホテル発のバスで民族大へ。
セッション開始前にPCの動作をチェックするが,そのお手伝いをされているのがかつて神戸にいらっしゃったサルタナット女史で驚いた。

第3セッション
8:00-8:30 孟憲実:高昌国的翻訳
8:30-9:00 李錦繡:従史訶耽墓志看唐代的翻訳語直官
9:00-9:30 松井太:Old Uigur inscriptions in the Mogao and Yulin caves
オープニングで,日本では朝8:00からのセッションなどあり得ませんという冗談をかまし,ニコラス先生からニャハハという笑いを頂戴したのでよしとする。もちろん,年来の莫高窟・楡林窟調査の成果に関する報告は真面目にやりました。
9:30-10:00 劉震・陳懐宇:大乘佛経《象腋經》初探

質疑応答では,めずらしく私の報告にも質問が集まった。準備は昨晩(というか今朝)にやっつけ気味だったのが,逆に功を奏したか?
さらに,なんと牛汝極先生に(初めて)拝眉の機会を得た。私のプレゼン(および引用した拙稿)はハミルトン・牛先生の共同論文の批判的再検討から出発しているのだが,柔和なご対応をいただき恐縮汗顔。

第4セッション
10:15-10:45 榮新江:龜茲地区現存吐火羅語写本与題記的調査与研究
10:45-11:15 慶昭蓉:關于龜茲世俗文献的幾点新発現
11:15-11:45 荻原裕敏:古代亀茲地区婆羅謎文字題記研究的新発展
11:45-12:15 Melanie Malzahn & Hannes Fellner:A new online edition and database of Tocharian manuscripts — Problems and technical solution

このセッションはいわば「トカラ祭り」。最初のお三方の報告は大々的な現地調査プロジェクトの成果。さすがに中国が本腰を入れてくると,銘文類についてもブルドーザー的に新資料が開拓されるものだ。それにしても荻原さんはいつも新資料を扱って幸せ一杯,うらやましい。

セッション終了後,昨夕と同じ清真食堂で昼食。

第5セッション
14:00-14:30 Hendrik Boeschoten:On the role of Khwarezmian Turkic in formation of Central Asian written varieties
14:30-15:00 阿不力克木=亜森:《突厥語大辞典》中的医学問題探討
15:30-16:00 橘堂晃一:The Four Wisdoms in Old Uyghur Buddhist terminology
16:00-16:30 陳宗振:従《五体清文鑑》看現代維吾爾語輔音的両種変化

第6セッション
16:45-17:15 張鐵山:一件回鶻文偽文献
敦煌近郊で得られた偽文書の紹介。こちらとしては,新たに得られたホンモノの情報が欲しかったところではある。
17:15-17:45 Jens Wilkens:Human Embryology According to an Old Uyghur Buddhist Text
17:45-18:15 Melek Özyetgin: Contracts of Guaranty on Turfan Uigurs
yoq bar bol- / ištin taštïn bol- について,ネイティヴとしての見解をうかがうことができた。やはり護雅夫先生の説は卓見というお考えだとのこと。
18:15-18:45 岩尾一史:A preliminary study of an Old Tibetan land registry preserved in the National Library of China
敦煌のチベット語帳簿資料についても,術語や土地登記システムにかかわる問題は多々残っているようだ。
これで本日のセッションは終了。報告キャンセルが出ているため,明日のセッション開始は9:00に変更というアナウンスに,お手伝いの学生さん達から拍手がわく。素直でよろしい。
夕食はバスで「烤肉宛」へ。シシケバプかと期待していたが,実際には北京ダックが出てきた(とはいえ美味だった)
ホテルに帰着後,日本人+慶女史とホテルのレストランで飲み直し。日本のアニメについて。
22:00になると周りで掃除・片付けが始まり撤収。部屋に戻って速攻で寝る。

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2012/11/23

西域-中亜語文学国際学術研討会(その1)

11/22〜11/25に北京の中央民族大学で開催された「西域-中亜語文学国際学術研討会」に参加してきた。

2012年11月22日(木)
学会プログラムではこの日がレジストレーションだったが,あいにくと本務校で絶対外せない会議が午前中にあったため,夕刻の飛行機で東京へ向かい,中国入りは明朝に。

2012年11月23日(金)
7:00,羽田空港の国際線ターミナルへ。
8:40,北京行きJL023便に搭乗。機材は最新鋭のボーイング787-8。
12:10,定刻より若干早く北京首都国際空港に到着。
13:45,宿舎の維也納大酒店に到着,レジストレーション。SPBのポポワ先生,アンカラのオズイェトギン先生,民族大のエルキン先生・ディララ先生,ベルリンの笠井幸代さん,ゲッティンゲンのヴィルケンスさんたちに出迎えられ,午後の第1セッションから参加。

第1セッション
14:00-14:30 Desmond Durkin-Meisterernst: Notes on the Middle Persian and Sogdian versions of the 'Speech of the Living Soul'
先般長逝された Werner Sundermann 先生の遺作と,そこで扱われるマニ教文献の問題。
14:30-15:00 胡振華:中亜東干語文学研究概述
15:00-15:30 Yukiyo Kasai: The Old Turkish text based on the Abhidharmakośa-bhāṣya
笠井さんも草書体文献に進出されてきた。ウムム。
15:30-16:00 張銘心:高昌墓磚在中古時期墓志中的性質及意義

第2セッション
16:45-17:15 徐文堪:論西域古代語文研究的重大学術意義
17:15-17:45 買提熱依木=沙依提:回鶻文玄奘伝研究的一些疑難問題
17:45-18:15 超明鳴:突厥語言説動詞 tä-的語法化
このセッションの質疑応答は,超明鳴氏の報告をめぐって口角泡を飛ばす白熱した議論があったが,残念ながら専ら中国語だったので何が問題だったのかよくフォローできなかった。

セッション終了後,大学構内の清真食堂で夕食。
20:00,バスでホテルへ撤収。バーで飲み直さないかという某K氏からのお誘いを固い決意で断り,明朝のプレゼン資料の作成にあたる。
最近,学会報告がますます雑になっているのではという自己嫌悪に陥る。

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