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2009/09/06

ペテルブルク国際敦煌学研討会(第3日)

2009年9月5日(土)
7:40,起床・朝食.8:40,バスで会場へ.
9:30,セッション開始.
林仁昱「『佛母經』及其相關文藝作品研究」日本の先行研究を的確にフォローしつつ批判を加えていたのが印象的.
劉惠萍 (LIU Hui-Ping): Buddhist Arts and Chinese Myths: Focusing on the Sun and the Moon Pictures in Dunhuang Murals.
白適銘「異國天堂想像─有關唐代絲路藝術中花鳥主題的圖像學分析」
張先堂「古代敦煌莫高窟的家族石窟営造活動」莫高窟の銘文類に関する調査が進んでいるらしい.『供養人題記』の成果がさらに深化させられることを期待.
張乃翥: Some Damaged Manuscripts from the Russian Dunhuang Collection and the Spread of the Culture of the Chinese Central Plain to the West. パワポだかスライドショーだかがうまく起動しなかったようで,張氏が報告を中断してしまったため,10:40に休憩となる.
トゥグーシェワ先生から近著の Xvastvanift を拝領.ラシュマン先生と研究所の出版コーナーめぐり.ポポワ先生主編の報告書 Russian Expeditions to Central Asia at the Turn of the 20th Century (Russian Academy of Science, 2008) についてご教示を得る.7年前には出版部で直接購入が可能だったが,最近は書店との関係からか,直接販売はしていないらしい.しかし,ラシュマン先生がポポワ先生にいささか交渉されたところ,特別のご高配で報告書を購入できた.1000RUB.

11:30, セッション再開.
YAMABE Nobuyoshi: An Analysis of the Guanjing bianxiang Focusing on Дx. 316: A Reconsideration of the Relationship between Art and Text
ZHANG Huiming: A Study of the Representations of the Suvarņaprabhāsa sūtra Discovered in Bezekelik Caves by Oldenburg’s Expedition and Kept in the Hermitage Museum
PCHELIN, Nicolas: Symbolism of the Murals from Turfan
ZHU Tianshu: Dunhuang Cave 272 and the Ruixiang ‘One Buddha and Fifty Bodhisattvas’
YU Xin: From Turfan to Nara: Figurine Exorcising Technique along the Silk Road
13:00,午前のセッションを修了.ラシュマン先生はそのままベルリンへお帰りとのことで,再会を約す.昼食は昨日に続き「日本人テーブル」となる.余欣先生の報告中,中国人参加者の1人(研究者ではないらしい)が突然暴れ出した一幕についてあれこれ.なんとも傍迷惑な話である.

14:30,セッション再開.学史関係の報告が続く.
GUMBRECHT, Cordula: "Beyond All Praise": Grünwedel's Expression of Thanks to the Chinese Authorities for Their Support of the German Turfan-Expeditions
GALAMBOS, Imre: A forgotten Chinese translation of Aurel Stein's First Expedition Report
王冀青「英國牛津大學包德利圖書館藏斯坦因與鄂登堡往來通信初探」
朱玉麒「清代西域流人与早期敦煌学研究 ——以徐松与《西域水道記》為中心」
OCHIAI Toshinori: On the Authenticity of the Li Sheng-duo's Collection of Dunhuang. 武田科学振興財団の敦煌コレクションを扱った近刊『敦煌秘笈目録冊』を俎上に.

16:00,休憩.朱玉麒先生に2年ぶりのご挨拶,『西域文史』第3輯を拝領.また,数年前にメールでエルミタージュのベゼクリク壁画銘文について連絡をやりとりした張惠明女史にも初対面のご挨拶.私は中国語もロシア語も善くしないので,居合わせた余欣先生に通訳になっていただいた.
その後紅茶をすすっていると,日本語が達者な学会サポータの学生さんから,シルクロード展のカタログ The Caves of One Thousand Buddhas: Russian Expeditions on the Silk Route on the Occasion of 190 Years of the Asiatic Museum (St.Petersburg, 2008) が入手可能というご連絡.手持ちのルーブルが不足していたので,急遽,笠井女史・赤木さんから1300RUBを徴発して購入(笑)まさにウイグル文供出命令文書の世界(もちろん後で返済しております)

16:30,最終セッションの開始.
郝春文「讀敦煌文獻劄記(四則)」
DURKIN-MEISTERERNST, Desmond: Current work on the Sogdian texts in the Berlin Turfan Collection
ENAMI Kazuyuki (in cooperation with SAKAMOTO Shoji, OKADA Yoshihiro and KOHNO Masuchika): New Approach to Dunhuang and Central Asian Studies by Scientific Analysis
大谷コレクションの料紙の理化学的分析から,製紙法の展開を追われたもの.
李開成・朱江紅「敦煌物権」これはプログラムに無く,正式タイトルは失記.とはいえ(中国の学会でありがちな)飛び入りでもなかったようだ.

17:30,閉会挨拶.ポポワ先生がいささか感極まったご様子だったのが印象的.高田先生からは,次回の国際敦煌学会は2年後もしくは3年後パリで開催を計画中とのアナウンス.
18:30,バスで宿舎の Hotel St Petersburg に戻り,ホテルのレストランでお別れ宴会.Durkin先生,Abdurishid先生,山部先生,笠井女史,さらに初対面のエルミタージュの Pavel Lusje 氏と同席.Lusje氏は古代トルコ史ご専攻とのことで,私の名前までご存じだったので驚く.散会後も,ツィーメ先生,王丁先生,さらに坂尻・岩尾・笠井・赤木ら若手諸氏としばし延長戦.
22:30,散会.別宿のツィーメ先生は年末まで北京の中央民族大学へご出講のため,明日夕刻便で直接北京に飛ぶとの由,しばし別れを惜しむ.

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