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2009/09/04

ペテルブルク国際敦煌学研討会(第1日)

2009年9月3日(木)
7:30,起床,朝食,山部能宜先生,坂尻彰宏さん,岩尾一史さん,赤木崇敏さんら,日本からの参加者とご挨拶.
8;30,部屋からホテル玄関へと降りるエレベータで,3年前に博多のワークショップでお会いした杜建録先生と再会.学会差し回しのバスで会場のペテルブルク東方文献研究所へ.
Dhspbopening9:00,研究所着,Registrationの列に並ぶ.参加者の過半を中国・台湾からの参加者が占める.かつて中国の某教授が藤枝晃先生「敦煌在中國,敦煌學在外國」と嘆いたというのは,完全に昔話となったことを実感.ちなみにこの逸話,中国では,藤枝先生「敦煌在中國,敦煌學在日本」と,日本の研究を誇って発言したと誤解され,これに対する感情的反発が結果的に中国での敦煌学の発展を招いたとのこと.
Spbkenote
10:00,いよいよ開会.ポポワ先生,柴剣虹先生,鄭阿財先生,高田時雄先生らのご挨拶.続いて基調講演.
Vladimir MYASNIKOV: Study of the Dunhuang complex: past, present, perspectives for the future
11:15–11:45,休憩.馮培紅先生,楊富學先生とも再会のご挨拶.

11:45,2階の文献閲覧室(通称 Green Room)と1階の Sutra Room に分かれてのデュアルセッションで個別の研究報告が始まる.といっても,当初1人20分とされた報告時間は,その後1人15分に短縮されたとのこと.初日は主に1階で過ごす.
杜建録「中國藏黒水城漢文文獻整理研究」
Kirill SOLONIN: Chan Buddhism in the Tangut State
聶鴻音「《明堂灸經》的西夏譯本」
鄧文寛「俄藏敦煌和黒城漢文暦日對印刷技術史研究的重要意義」
13:00,研究所から徒歩すぐのレストランで昼食.ツィーメ先生・王丁先生ご一家と同席.王丁先生は昨秋の吐魯番学会に続いて今回もコルドラ令夫人・ご令嬢と同行されている.ご令嬢の成長ぶりに驚きつつ,子育ての困難について語る.

14:30,セッション再開.このセッションも階下.
孫伯君「西夏文《賢智集》之“勧親修善辯”考释」
戴忠沛「敦煌所出西夏文《大乘無量寿宗要經》残片考釋」
王培培「《維摩詰經》的西夏訳本」
Kira SAMOSYUK: The Comparison of the Style and Subjects of the Xi-Xia and Yuan Dynasty Caves of Dunhuang and Yulinku, of Tangut Pagodas and of Materials from the Khara-Khoto Collection of the Hermitage.
サモスユク先生とは2005年夏の吐魯番学会以来のご挨拶.明日午前,エルミータジュ所蔵のカラホトの曼荼羅を見せてくださるとのご提案,ありがたく応諾する.
孟嗣徽「再考五星図像的起源:以埃爾米塔什博物館藏西夏《熾盛光佛与諸曜図》為例」
16:00–16:30,休憩.

16:30, 再開.このセッションはウイグル語文献に関する英語の報告が中心.
Simone-Christiane RASCHMANN: The Old Turkish fragments of the Scripture on the Ten Kings in the collection of the Institute of Oriental Manuscripts in St. Petersburg
ペテルブルク所蔵のウイグル文十王經が絵入りとは東洋文庫のモノクロマイクロを通じて知っていたが,プレゼンされたカラー写真であらためてその美麗さを知る.
Abdurishid YAKUP: Old Uighur Versions of the Fu-Vajracchedika and Their Significance in Establishment of a Critical Chinese Edition.
Peter ZIEME: Old Turkic Texts from Dunhuang and Turfan
ベルリン所蔵文献のなかから見出された禅文献のご報告.
MATSUI Dai: Uighur Almanac Divination Fragments from Dunhuang
昨春の遼金西夏史研究会での報告を,今夏6月のプリンストンでの原文書調査をもとにして増補改訂したもの.報告に際しては敦煌の暦占関係文書の研究を相当にあさって臨んだつもりだったのだが,Marc Kalinowski, Divination et société dans la Chine médiévale (Paris, 2003) を見落としていたことを,Zieme先生・Kuo Liying 先生からご指摘いただく.こういうご教示がいただけるのが国際学会のありがたみ.
Liliya TUGUSHEVA: Some Notes on the Proper Names in the Early Medieval Uighur Civil Documents from Eastern Turkestan
Sergej KLYASHTORNYJ: Old Turkic “Book on Divination” from Dunhuang as a Phenomenon of Serindian Culture
ペテルブルク研究所の大御所お二方にも再拝.
Neva_ship
18:30,ネヴァ河遊覧船を1隻借り切ってのレセプション.晩夏の爽やかな河風をしばし楽しむ.そのまま船内で夕食.報告を終えた解放感も手伝って大いに飲む.これはツィーメ先生も同じで,「マツイ君,今度は弘前で国際学会をやってくれ」とのご冗談であった.
20:30,研究所からみてネヴァ河対岸の船着き場で解散.徒歩でホテルへ戻る.バーでドイツ産ヴァイスビアーを傾けつつ,坂尻さん・赤木さんと四方山話.
22:00,解散,就寝.

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