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2006/01/10

「捌綜」棉布

敦煌出土漢文租佃契(P3155)には「捌綜●」という術語が在証される.
「●」は「毛+牒(正しくは「世」の部分は「充」の上部)−片」で,「棉布,めんぷ」の意味.
「捌」はいうまでもなく「8」の大字,「綜」は織機の「綜絖」をさすと思われる.
一方,トゥルファン出土ウイグル語文書には säkiz tištäki böz 「8本歯棉布」という表現が散見する.
ベルリンの Raschmann 女史は,この「8本歯」が棉布の規格であり,一定幅の筬の上にある「歯」の数を示すものと考えた(拙評『内陸アジア言語の研究』12, 1997, 参照).
技術史的推測はおくとして,このウイグル語の「8本歯棉布」が漢文文書の「捌綜●」の透写語であることは間違いない(この点は昨年5月の国際東方学者会議シンポ予稿集で既述).
問題はこの「捌綜」がどのような棉布規格だったのかという点.

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